【カレッジフットボール】[Week 8]Michigan vs Illinois戦振り返り

アメリカンフットボール

イリノイ大は22位(5勝1敗)、バイウィーク明けのミシガン大は24位(4勝2敗)というランカー同士での一戦(通算98度目の対戦)となりました。

イリノイ大は100年前の1924年にミシガン大を倒したときのユニフォームの復刻版を着用。私は面白い試みだなあと思いましたが…

イリノイ大のホームであるメモリアルスタジアムはチケットSold Outの満員御礼状態。

第1Q

イリノイ大の攻撃から開始。ドローで中央を突き破り大きく前進したものの、TDには至らず。ドローのプレーは通常よりも少しハンドオフのタイミングを遅らせたものと思われ、OLの一人とFBがミシガン大のLB二人をブロックすることで、中央に大きな穴を作りました。イリノイ大はFGで着実に3点を先制

ミシガン大はJack Tuttleがキャリア6度目の先発(転校元のインディアナ大時代に5度先発なので、ミシガン大のQBとしては初めての先発)。前々週のワシントン大戦の途中から登場し、最初は安定したプレーを見せていたものの、終盤の勝負所で痛恨のファンブルとインターセプトを喫しました。この試合ではどうでしょうか。

1プレー目にロングパスを試みましたが失敗。これは、「今日は長めのパスも投げていくよ」という意思表示だったのでしょうか。しかし、結局、ファーストダウンを一度も更新できず、パントにより攻守交替。ミシガン大は、3rd&Long(7ヤード以上)の状況での3rd Down Conversionが15%でFBSでワースト2位らしく、パス攻撃の弱さが表れた数字となっています。

その後のイリノイ大の攻撃では、Josiah Stewart(DE#0)のラッシュによりホールディング誘発+QBへのプレッシャーにより3 and Out。ホールディングで10ヤード罰退した後の2nd Downで、最初のシリーズと同じようなドローで中央を11ヤード前進。ミシガン大としてはこのプレーの対策が必要かもしれません(セーフティが残るようになったら、イリノイ大はドローフェイクから奥へのロングパスを投げるんでしょうが)。

今シーズンのミシガン大の攻撃は、63%がランで占められており、この数字はArmy、Air Force、そしてNavyに次いで第4位とのこと。また、1試合平均のパス獲得ヤード115ヤードは全米でワースト3位という悪さ。

この攻撃シリーズではColston Loveland(TE#18)へのパスを試みたものの、パスが少し長く不成功。3rd&5のシチュエーションでSamaj Morgan(WR#0)への短いパスは成功したものの3ヤード足らずにパントへ追い込まれました。「3rd Downでなんでディフェンスにビッチリつかれているそこに投げるの?」という感じです。

その後のイリノイ大の攻撃はじわじわと前進。ミシガン大ディフェンスのパーソナルファウルやパスインターフェアランスもあり、ミシガン大陣内まで進みます。しかし、20ヤード地点での4th&1での中央のランはロスとなり、攻守交替。DLだけなら全米でも屈指のミシガン大ディフェンスは、こういう力で押すタイプの攻撃に対しては強そうです。

ここで第1Q終了。3-0でイリノイ大がリード。相変わらずミシガン大はオフェンスで苦しんでいるという印象です。

第2Q

第2Q開始から2プレー目、3rd&7からTuttleがスクランブルを試みるも、ワシントン大戦の再現かのようにファンブル!ボールはイリノイ大へ。彼はあのプレーから何も学ばなかったのでしょうか…

あああああ…

イリノイ大は絶好のフィールドポジションから攻撃を開始したものの、またもやミシガン大はDL陣の踏ん張りでTDは許さず。イリノイ大がFGで3点を加えて試合は6-0に。Mason Graham(DT#55)はこの試合でもダブルチームブロックを割ってタックルをしたり、QBにプレッシャーを与えるパスラッシュをしたりして存在感を示しています。

Tuttleはキャリアを通じてのTDが7個に対し、ターンオーバーが11個という悲惨な数字。そして、次の攻撃でいきなり12個目のターンオーバーとなるインターセプトか!

と思われましたが、ここはイリノイ大ディフェンスのホールディングの反則で命拾い。Tuttleは先ほどのファンブルで気が動転しており、視野が狭まっているかもしれません。

そして、なんと今度はRBのDonovan Edwardsがファンブル!これは酷い…。EdwardsはUSC戦に続き、ここでも悪い流れの時にファンブル…。来年のNFLドラフトで彼の名前は呼ばれるのでしょうか…

イリノイ大は自陣49ヤード地点から攻撃開始。QBのLuke Altmyer(#9)のランで前進した後、Tanner Arkin(TE#85)へのプレイアクションパスで加点!試合は13-0と一方的な展開になり始めました!

ミシガン大は、Kalel Mullings(RB#20)のランで少しずつ前進。ここでようやくLovelandへのパスが成功し、敵陣へ。

前のシリーズでファンブルをしたEdwardsはベンチに下げられてしまったようです。USC戦もファンブル後は(私が見ていた限り)一度もフィールドに戻ってこなかったので、ミシガン大のRBは、ファンブル時にはそうした制裁がルールになっているのでしょうか…

ミシガン大はこのシリーズをゴール前4th&1からMullingsのTDランで締めくくり7-13。同じような状況で、USC戦はオフタックル(Cギャップ)を攻めましたが、今回はオフセンター(Aギャップ)を破りTD!

イリノイ大の前半最後の攻撃。またもAltmyerのランなどで敵陣のFG圏内まで侵攻し、FGを蹴りますが、スナップが乱れミスキックとなった上にディフェンダーにボールが当たり、FG失敗。ミシガン大のスペシャルチームは3試合連続でパント又はFGのブロックを決めています!

13-7でイリノイ大がリードし前半終了。6点差に縮まり、試合の展開はわからなくなりました。

第3Q

後半はミシガン大の攻撃からスタート。ハーフタイムを経て、前半を踏まえて何か対策を考えてきたのかと思いきや、特に変わった攻撃はなく3 and Outで攻撃終了

次のイリノイ大の攻撃も3回で終了。

かと思いきやここでイリノイ大のスペシャルプレー!TDキャッチを決めたTanner Arkinへスナップし、そのまま中央を突破しファーストダウン更新!

イリノイ大QBのAltmyerのオプションプレーでのボールの出し入れがうまく、カメラマンは何度も騙されています笑

最後はAltmyerがエンドゾーンに持ち込みTD!2ポイントコンバージョンも成功し、21-7と14点差に!

後がなくなってきたミシガン大は、LovelandへのパスやMullingsのランで着実に前進。しかし、Tuttleは、これまでのMorganのスクリーンをフリとしたプレーで、縦に走ってフリーとなったLovelandへ投げ込むことができず、Armchair Quarter Backの私としては歯痒い攻撃。Edwardsは、ファンブルからの謹慎が明けゲームに復帰。

3rd&Goalの場面ではプレイアクションから頼みの綱のLovelandへのパスを試みたものの、カバーされておりTDならず。

3点止まりか…、と思いきや、イリノイ大がFGをブロックし、ミシガン大はこのドライブで1点も取れずに攻守交替。かなりイリノイ大が有利な状況に。

ここで第3Q終了!

第4Q

イリノイ大も実はパスで全然進めておらず、Altmyerのパス獲得ヤードはここまで80ヤードのみ。ここはパントで攻撃終了。

14点差があることを考慮すると、絶対にTDを奪いたいミシガン大学の攻撃。ターンオーバーを喫したらほとんど終わりという状況

Tuttleはロングパスを放ちたいものの、この状況ではリスクを冒せずショートパスにせざるを得ない様子。

イリノイ大ディフェンスはここでサックを連発!Tuttleもパスラッシュをかわすことができず、ここまでで4つの被サック。

4th&18という厳しい状況からLovelandへ奇跡的なパスが成功!

しかし、さすがにやりすぎたか、エンドゾーンを目前に、スイングアップのコースを走ったLovelandへのパスをイリノイ大がインターセプト!試合は残り約8分でイリノイ大の勝利はすぐそこに!

インターセプト後のイリノイ大の攻撃は、反則もありファーストダウン更新できずに終了。残り5分37秒でミシガン大学の攻撃に。

時間をかけずにエンドゾーンまで辿り着きたいミシガン大ですが、もちろんイリノイ大はそれを許さず、どんどん時間が減っていきます。Tuttleはどうしても奥に投げ込む勇気が持てず、徒に時間が消費されていきますし、再びサックもされてしまいます。

4th&17でMorganへ投げ込んだパスは浮いてしまい失敗。残り3分14秒ありますが、事実上、ここでイリノイ大の勝利が決まりました!

ミシガン大のランディフェンスはこの試合まで1試合平均76ヤードでFBSで3位でしたが、イリノイ大はこの試合でランで187ヤードを稼ぎ、試合を支配しました。

試合終了後は、イリノイ大のファンがフィールドに流れ込み、歓喜の時間を共有しました!

ミシガン大は2戦連続でこの光景を目の当たりにすることに…

21-7で快勝したイリノイ大は6勝1敗(1敗はペンシルベニア州立大相手)!プレーオフへの可能性を依然残しながら次のオレゴン大との一戦に臨みます!

一方のミシガン大はこれで3敗目…。次週は同じミシガン州内のミシガン州立大との伝統のライバル対決に臨みます!ミシガン大は、今後、ミシガン州立大、オレゴン大、インディアナ大、ノースウェスタン大、そしてオハイオ州立大との試合を残しますが、あと何勝できるでしょうか…。QB問題もいよいよ行き詰りました…

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