本記事では、カレッジフットボール界の伝統のボウルゲームであるシュガーボウルについて紹介したいと思います。
シュガーボウルの概要
シュガーボウルは、ルイジアナ州ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードーム(ニューオリンズ・セインツの本拠地)で毎年開催されるカレッジフットボールのボウルゲームです。1935年1月1日の第1回を皮切りに毎年開催されており、Orange Bowl及びSun Bowlと並んで、2番目の歴史を持つボウルゲームです(最古のボウルゲームはRose Bowl)。
シュガーボウルは、SECと長年に亘って関係を築いてきました。2024年にカレッジフットボールプレーオフが12チーム制に拡大されるのに伴い、シュガーボウルは他のニューイヤーズシックスボウルと並んでプレーオフ準決勝又は準々決勝の舞台となりますが、2024年以前の伝統的なカンファレンスとの関係は、2024年及び2025年シーズンは尊重されることになっています。
シュガーボウルに最も多く登場しているチームはアラバマ大の17回(通算成績10勝7敗)、次いでLSUの13回(通算成績6勝7敗)、3位がジョージア大の11回(通算成績5勝6敗)とSECの大御所チームが名を連ねています。
カレッジフットボールプレーオフ準決勝の試合としての歴史
シュガーボウルは、2014年の4チーム制によるカレッジフットボールプレーオフ制度が始まって以降、準決勝の舞台として4度開催されました。
2024年から12チーム制によるプレーオフへと形式が変更になりますが、2024年シーズン及び2025年シーズンはカレッジフットボールプレーオフの準々決勝の舞台として1月1日のプライムタイム(夜)に開催されることが決まっています。
- カレッジフットボールプレーオフが導入された最初のシーズン(2014年)、シュガーボウルはプレーオフ準決勝の一つとして2015年1月1日に開催され、第4シードのオハイオ州立大が42-35で第1シードのアラバマ大を下しました。スーパードームで行われたこの試合は、満員の観衆に加えて、テレビ及びオンラインで2827万1000人の視聴者を集め、ケーブル放送としては史上最高の視聴者数を記録しました。この試合では、オハイオ州立大はアラバマ大から537ヤードを稼ぎ、特にスターRBのEzekiel Elliott(現ダラス・カウボーイズ)は、第4Q終盤での85ヤードTDランを含めシュガーボウル記録となる230ヤード・2TDを記録し、オハイオ州立大を勝利に導きました。
- その3年後、シュガーボウルはクレムソン大と再びアラバマ大を迎えてプレーオフ準決勝の舞台となりました。今回は、アラバマ大は第4シードとして登場し、第1シードのクレムソン大と相対しました。そして、アラバマ大が24-6の勝利を収め、シード順位はまたしても関係ないことが証明されました。
- 2021年1月1日、3度目のプレーオフ準決勝として行われたシュガーボウルは、COVID-19パンデミックの難局の下で、第2シードのクレムソン大と第3シードのオハイオ州立大がニューオーリンズで激突しました。COVID-19に伴う規制のため3000人しか観客がいませんでしたが、1900万人以上のファンが画面を通じてこの試合を観戦し、49‐28でまたもオハイオ州立大がシュガーボウルを制する姿を目撃しました。この試合では、オハイオ州立大のQB Justin Fields(現ピッツバーグ・スティーラーズ)が6TDパスというシュガーボウル記録を樹立してQB Trevor Lawrence率いるクレムソン大を倒しました。
- 直近のシュガーボウルは、2024年1月1日。カレッジフットボールプレーオフ準決勝で、Michael Penix Jr.(現アトランタ・ファルコンズ)率いるワシントン大がテキサス大を37-31で破りました。最後は、テキサス大のQB Quinn Ewersがエンドゾーン内のレシーバー目掛けて投じたボールをワシントン大ディフェンスがフィールド外に弾き出し、勝利を守り切りました。
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